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ただ今、サイトの大幅リニューアル中です。取り急ぎ、「葦の葉ブログ」を移転しました。ブログを書き始めると、適度な長さで公開できるブログの書きやすさにはまってしまい、毎日でも更新したいという誘惑にかられる日々を送っておりますが、月一更新の「葦の葉通信」をどうすべきかという悩みが一方で出てきました。「葦の葉通信」だけを発行している時は、月一更新には何の違和感も感じませんでしたが、頻繁に更新するブログを書き始めると、「葦の葉通信」をほったらかしにしているような気分にも見舞われておりました。そこで、サイトも大幅にリニューアルし、両者を統一することにした次第です。

ホームページ作成ソフトのテンプレートを使えば、スマホ版も同時に作成できますが、テンプレートを使わずに手作りで作成しましたので、スマホ版へは今のところ自動変換はできておりません。昨今は、スマホでWEB閲覧をされる方が大半だとのことですので、スマホ版変換にも挑戦したいと思っておりますが、少し時間がかかりそうです。
 
 
 
 
  葦の葉ブログ   久本福子

 
   2018年2月19日
羽生選手と境界
   

 216日と17日は、日本中の目が、氷上で滑り舞う、羽生結弦選手に釘付けになっていたと思われます。わたしも偶々外に出ていたおかげで、テレビの大画面で、羽生選手の繊細でいてしかもこの上もなく流麗至極な演技を目にすることができ、深い感動に胸揺さぶられました。その完璧な演技から、誰もが傷は完治したものとばかり信じて疑っていなかったはずですが、なんと驚いたことには、負傷していた右足首はまだ完治しておらず、右足首への負担を極力避ける演技構成に変更にすることを余儀なくされた中での五輪出場であったという。


 これは連覇決定後に明かされた裏事情ですが、負傷後初めて公の場に姿を現したピョンチャン到着時に語った、羽生選手の自信にあふれた言葉からも、氷上で見せたその完璧な演技からも全く想像できませんでした。世界のトップに立つ選手は、単に技術的に優れているだけではなく、自らの限界を熟知し、その限界をいかにして超えるか、その方法を考え抜き、それを超える手法を具現化する知力、心身力にも並外れた才能を持っているのではと感じ入った次第です。もちろんその成功には、的確なアドバイスをし、指導するコーチなどのスタッフの存在が不可欠であるのはいうまでもありませんが、核心となるのはやはり選手本人だろうと思います。

 その後、パソコンの動画でも他の選手の演技も見ましたが、羽生選手の演技は大勢の選手の中でも何か抜きんでた特異性があるように思われます。フィギュアスケートはいつもきれいねえと思って見るだけで、何の知識もなかったので何が違うのか、うまく表現できませんでしたが、次のBusiness Journal「羽生結弦、「ぶっつけ本番」で優勝の裏に知られざる「秘密」…説明不可能な事態」にその秘密が明かされていました。
 

  一言でいえば、羽生選手は「男子と女子の垣根を超越した稀有な」身体的特性を有する選手だという。この特性は一目で分かるものですが、なぜ他の選手は筋肉ムキムキ気味なのかとの疑問にぶつかります。その理由は、女子フィギュアとは異なり、男子フィギュアは見かけ以上に力強さを求められる、非常に激しい競技だとのことで、男子の選手にとっては筋肉ムキムキ度を上げる鍛錬は不可欠だからとのことでした。

 女子選手なみの羽生選手の細身は、天与のままで維持されているものなのか、節制によって維持されているものなのか分かりませんが、男女の境界を超えた身体特性を保持しつつ、男子フィギュアの世界の頂点に立った羽生選手は、やはり、ただごとではない才能の持ち主なのだろうと思います。フィギュアスケートは、数ある五輪スポーツの中でも、スポーツと芸術との境界に位置する特異な競技ですが、その境界性を自らの身体性として具現化しているのが羽生選手なのかもしれません。しかしその細身が、競技の激しさに耐えうる強度の壁にはなっていないのかと、心配にもなってきます。偉業を達成した今は、足の完治に専念し、次の五輪に備えていただきたい。五輪はやはり、選手にとっても見る者にとっても、特別の場です。  


五輪に関連して境界を超えたといえば、2016年9月、東京五輪・パラリンピックの引き継ぎ式の見事なパフォーマンスの数々を思い出します。引き継ぎ式があるなんて、東京五輪で初めて知りましたが、短い時間ながら、五輪・パラリンピックのエッセンスを、スポーツの境界を超える演出で強烈なインパクトを受けましたね。わたしはパソコンの動画で見たのですが、それでもその演出の斬新さと迫力は十分すぎるほど伝わり、息を呑む思いで見入っていました。


歌手の椎名林檎さんが演出したと聞き、これほどの演出の才能もあるのかと驚かされました。現代日本の、日頃はほとんど目にすることもない(わたしだけかも)、ありとあらゆるジャンルから超一流の才能を集めて舞台にしたような、そんな印象のショーでしたね。青森大学新体操部の体操の境界を超えた超絶的パフォーマンス、義足ダンサーの方々の世界を圧倒するようなダンス、非常に高度に洗練されたプロジェクションマッピング等々、現代日本の洗練されたエンターテイメントの粋を集めたような瞬間舞台でした。


日本が世界にアピールできる現代文化は、漫画とアニメしかないような風潮が濃厚につづいていましたが、この瞬間舞台は、日本の現代文化が非常に多彩であることをもしらしめたと思います。マリオやドラえもんなど古典的な漫画のキャラクターたちも登場していましたが、このキャラクターたちも、今回一気に表舞台に姿を現した多彩な才能たちによって、新たに命を吹き込まれた、そんな印象でした。 


実は
椎名さんは音楽監督を務められたそうですが、残念ながら音なしの動画でした。椎名さんの他にその道では有名な方々も演出に加わっておられるとのこと。詳しくは次のリンクをご参照あれ。【リオ五輪】椎名林檎が五輪の舞台であえて使った「あの曲」その意図は2016/08/22 徳重辰典 BuzzFeed Staff, Japan     日本オリンピック組織委員会の人選なのでしょうか。この人選は委員会の最高の業績でしょうね。本番の東京五輪が楽しみです。


2/17()17時~2/20()1659

 

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