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2018年3月5日
韓国の桜 |
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1月の末頃、読売新聞に全一面を使った、「慶州さくらマラソン」の広告らしからぬ広告記事が掲載されていました。広告は下段に出ていましたので、読売がサービスで書いたのか思っておりましたが、最近、読売新聞も韓国観光公社と共同で「慶州さくらマラソン」の主催していることを知り、読売新聞までもが韓国に取り込まれていることに衝撃を受けています。というのは、一面を使った広告記事には、20万本あると紹介されている慶州の桜の起源には全く触れられておらず、あたかも古都新羅にもともとあったかのような、印象操作のなされた記事が書かれていたからです。慶州をはじめ、韓国各地、朝鮮半島各地にある桜はもとより、あまたの緑樹は、日韓併合時代(植民地時代)に、総督府つまりは日本政府が、日本の税金を投じて植樹したものであるという歴史的起源については一言も触れずに、新聞社が韓国の代理人のような広告記事を書くとは余りにも情けない。
そればかりか、わたしはこの記事で初めて知った名前ですが、今年の広報大使を務めているというアメリカ人タレントの厚切りジェイソンさんも宣伝に一役買っているという。さらに驚いたことには、次のような記事も書き加えています。
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公益財団法人「日本さくら会」(東京)によると、日本国内にこれほどの規模の桜がある都市はなく、、大会事務局は「慶州の桜は圧巻。マラソン、ウォークどちらの参加者にも好評」と推す。 |
この記事を最初読んだ時は、「日本さくら会」までもが「慶州の桜は圧巻」だと言って推薦しているのかと思っていましたが、よくよく見ると「推す」主語は「日本さくら会」ではなく大会事務局となっていますので、主催者自身が自薦しているわけです。読売新聞の記者が意図的にか否かは不明ながら、結果として、本家本元の「日本さくら会」までもが、韓国の圧巻の桜を推薦しているかのような印象を与える文章になっています。
この記事が出たのは平昌オリンピックの直前でしたので、大々的な批判はオリンピックが終わってからにしようと思い、読売新聞東京本社と西部本社にメールで抗議文を送り、Twitterで批判するというひっそりとした活動にとどめておりました。しかしその後も新聞広告は何度も出ております。平昌オリンピック閉幕直後の2月27日には、慶州以上の34万本もの桜を誇る鎮海をはじめとした、韓国各地の桜の名所を紹介する全一面の大きな広告が出ていましたが、この広告にはなんと、日韓の桜の名所の桜の数の比較表まで掲載されていました。ここまで開き直った広告を見たのは初めてです。韓国観光公社は、読売新聞の広告記事で「日本さくら会」にもお墨付きをもらったと解釈し、比較表まで掲載したのでしょう。
確かに日本には、一カ所で20万も30万本も桜の咲く所はありません。20万、30万の桜の植樹をするためには、そのためのスペースが必要ですが、すでにある樹木を伐採して桜を植えるということは100%ありえません。なぜ韓国にはこれほど大規模な膨大な数の桜が各地にあるのかといえば、朝鮮王朝下の朝鮮半島ははげ山や樹木のないはげ地だらけだったので、総督府(日本政府)が15年もの歳月をかけて、桜や梅やその他の緑樹類の植林を行ったからです。朝鮮王朝下の朝鮮半島では、樹木類は燃料として伐採されるばかりで、植林が全くなされぬまま放置されていたので、日韓併合以前にも日本政府は王朝に対し、治山、治水上からもその必要性を説き植林を進言しましたが、李氏王朝は放置しつづけました。この惨状が解消されたのは、日本政府が日本の税金を投じて様々な施策を実行することが可能になった、日韓併合(「植民地」化)後のことです。
韓国政府はこの歴史的事実を完全に隠蔽したまま、日本とは比較にならないほどの、膨大な数の韓国の桜を日本人観光客にアピールしています。のみならず、その一方で、日本の植民地支配を批判しつづけています。余りにも身勝手で、恥知らずではありませんか。わたしは、膨大な数の桜を売りに日本人を誘う韓国観光公社に対して、韓国の桜をはじめあまたの緑樹は、「植民地時代」に日本政府によって日本の税金を投じて植樹されたものであるという事実を国内外に明らかにした上で、日本に感謝しつつ、慶州さくらマラソンへの参加や、韓国の桜見物を呼びかけるのが筋ではないかと、twitterとFacebookを使って抗議しましたが、公社のタイムラインには一瞬たりとも掲載されませんでした。
韓国政府は事実を明らかにすると、日本の「植民地支配」を批判することができなくなるので、意図的に事実を隠蔽しているわけですが、「植民地支配」の産物である韓国各地の膨大な数の桜を、その起源を隠したまま、最大の観光資源として利用し、アメリカ人まで使って国内外にアピールしつづけています。何という身勝手さでしょう。韓国人は、人倫の基本すらわきまえない人々だといわざるをえません。
日本では、東日本大震災からはや7年。被災地の復興は進みつつあるといわれていますが、復興の様子を撮した写真を見ると、道路や建物は次々と新設されてはいるものの、緑のかけらもない荒涼とした風景が広がっています。大津波では、多くの人命とともに、建物や道路のみならず、樹木類も痕跡も残らぬほどになぎ倒され、押し流されました。しかし7年経った今も、緑のかけらもない荒涼とした光景は震災直後と変わらぬ印象を与えます。政府は、インフラ整備には税金を投じて復興を進めてきましたが、緑の復興、植樹まではしていませんし、復興事業の規模を縮小し始めており、今後もその予定はありません。被災地の緑の復興は個人やNPOなどが支援しているようですが、民間だけではその規模は限られます。ましてや20万や30万本もの桜の植樹となれば、民間だけでは不可能、政府の資金と力の投入なしには不可能です。他の被災地でも同様です。
全てが奪われ、緑のかけらもない現在の被災地と比べてみると、「植民地時代」に日本政府によって日本の税金を投じてなされた韓国、朝鮮半島各地の大規模な桜の群生や繁茂する緑樹類の植林政策が、いかに希有なものであるかが分かるはずです。日本の「植民地支配」は、植林政策一つをとってみても、現在の日本各地の被災地に対する政府の支援策とは比較にならないほどの、人道の核心を貫いたものであることは明白です。韓国政府はこの歴然たる事実を国内外に明らかにした上で、日本に感謝しつつ、世界に類のない韓国の桜の規模をアピールすべきであることを、あらためて訴えたい。これは人倫の基本の基本ではありませんか。
<参考文献> 水間政徳著『朝日新聞が報道した「日韓併合の真実」』(徳間書店)、アレン・アイルランド著『THE NEW KOREA』(桜の花出版)、黄文雄著『韓国は日本人がつくった』(徳間書店)他。オンライン書店一覧
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