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1 ノーベル賞と世界大学ランキング 今年のノーベル賞は、北里大学特別栄誉教授の大村智氏が医学生理学賞を、東大宇宙線研究所所長の梶田隆章氏が物理学賞を受賞しました。非常に喜ばしく、誇らしいことではありますが、ノーベル賞発表の数日前に、イギリスの調査機関による世界大学ランキングが発表され、日本の大学の世界評価の低下が報じられたばかりです。この両者の落差の大きさをどう考えたらいいのでしょうか。大学のレベルはまずは学術研究の水準によって評価されるべきですので、純粋に学術研究の内容そのものを評価対象にしているノーベル賞受賞者の多寡は、各国の学術研究の水準を計る重要な指標の一つとなることには誰も依存はないはずです。 ところが世界の大学ランキングでは、ノーベル賞受賞者は皆無である韓国や中国の大学などが、ノーベル賞受賞者を輩出している日本の大学よりも常に上位にランクされています。今年の医学生理学賞は、日本の大村智氏とアイルランド出身のウイリアム・キャンベル氏の同時受賞に加えて、中国人薬学者の屠ユウユウ氏も受賞していますが、中国人の科学賞受賞者は屠氏が初めてです。世界の大学ランキングに右往左往している日本政府は、こんなランキングには惑わされずに、もっと冷静に行動すべきです。 今年の医学生理学賞で興味深いのは、大村氏と屠氏の研究姿勢に共通点のあることです。微生物の研究を続けてこられた大村氏は、様々な場所の土を採取して、土壌に含まれる微生物をこつこつと調査するという長年に渡る地道な研究の成果が、今回の受賞につながったという。 一方屠氏は、「文化大革命の時代に、ベトナム戦争の戦地や中国南部でマラリアによる死者が増加。屠氏は、古来より伝わる中国全土の漢方薬を試し、1600年前の文献からマラリアに効果がある調合法を見つけ出した。」(産経新聞WEB版2015/10/6「中国人薬学者の屠ユウユウ氏は博士号も留学もない「三無教授」だった…中国で“偽物”じゃないと称賛の嵐」)という。屠氏は、1600年前の中国漢方医学の優秀性を証明したわけですが、「三無教授」と呼ばれていることからも分かるように、中国国内では主流からははずれた傍流の学者であったわけです。 またニュートリノには質量があることを証明した梶田氏が代表して受賞した物理学賞も、質量はないとしてきた世界の定説を覆す画期的な研究成果に対するものでしたが、この大発見も地道な実験、観察を繰り返す中でなされたものでした。 以上の概略からも分かるように、3氏の研究姿勢は、論文数や論文引用数を競うという、世界大学ランキング基準とは縁遠いものであったことは、改めていうまでもありません。昨年の青色発光ダイオードも、受賞3氏以外のほとんどの研究者が無視した理論に依拠したもので、超傍流的な研究から生まれたものでした。中国の屠氏も、日経BP(会員対象なのでリンクはなし)によると、中国の学界内では、協調性がないとか、成果を独り占めにしているという激しい人格攻撃にさらされ、人脈的にも孤立していたという。中国の国家機関が実施する院士試験(中国では今も学者の権威は国が決める!)にも3度も不合格になり、「三無教授」と呼ばれるゆえんの一つになっていますが、中国政府としても、院士試験を3度も落とした屠氏のノーベル賞受賞には内心複雑な心境だとのこと。 中国と韓国はノーベル賞選考に対しても、非常に熱心にロビー活動を展開したそうですが、おそらく屠氏は中国政府のロビー活動の対象には入っていなかったのではないか。しかし1600年前の中国漢方が、マラリア禍から世界中の人々救うに多大な貢献をしたことは、中国人としては大いに誇っていいのではないでしょうか。屠氏は、子供の頃にマラリアが流行した折に、薬草で治癒したのを間近に見たことが薬学(生薬)研究に進むきっかけになったそうです。 世界大学ランキングでは、外国人の教授や学生数が多ければ多いほど評価が高くなりますが、日本人教授より優秀な教授がそうそう多くいるとは思われません。優秀な学者がいたとしても、頭脳流出を自ら進める大学や国がいるでしょうか。アメリカの大学には中国人が大量に留学していますが、試験では優秀な成績を修めるものの、創造性には乏しい中国人学生がこれ以上増えると、アメリカの前途にとってはよろしくないとして、ハーバード大学は中国人留学生の入学を制限することを発表しましたが、中国人の猛反発を招いています。オリバー・ストーン監督(「正論」に掲載されていた対談)によれば、アメリカの学校ではトップのほとんどは中国系が占めているそうですが、世界大学ランキング基準に沿った門戸開放は、大学にとっては、必ずしもプラスにはならないということです。 jbpress.ismedia.jp/articles/-/44974 第1回から受賞して当然だった日本は西洋の差別とも戦ってきた(2015.10.14(水) profile 伊東 乾) 上記伊東氏のエッセーによれば、明治維新により近代化に突入した時期の日本の科学研究は、維新からさほど時を置かず、「幕藩体制から、ほぼ瞬時にして世界の科学をリードする先進国へと脱皮」したという。それを象徴する人物として北里柴三郎の世界的な業績が詳しく紹介されていますが、日本と中韓との科学的能力の差は時間的なものではなく、もっと本質的なものに起因するということのようです。5年なり10年なり、近代的な教育を受ければ、相応に能力が開花し、何がしかの成果が生まれるはずだそうですが、何十年経っても、中国や韓国、特に韓国には、その兆しは見えそうもありません。韓国はかつては朱子学一辺倒、現代では、反日、従軍慰安婦一辺倒。韓国の方々には、客観的な事実に基づいて考えるという、科学的思考の基礎の基礎が半ば遺伝的に身につかないのだろうと思われます。 2年前に、韓国の世宗大学の朴裕河(パクユハ)教授が『帝国の慰安婦』という著書を出版されました。日本文学研究者でもある著者ご本人による邦訳が朝日新聞社から出版されており、朝日の書評でも取り上げられていました。本書は、慰安婦たちを「性奴隷」「売春婦」という、日韓両国における一面的なとらえ方に異議を唱え、多面的に慰安婦の実態に迫ろうとしたもので、韓国人が書いた慰安婦問題の書としては画期的だとして、ネット上でも話題になっているようです。わたしは未読ですが、西日本新聞(2015/6/19)に、本書出版がもたらした韓国国内の反応が報告されていました。朴教授にも取材をしているのですが、本書出版後、朴教授は身の危険を感じざるをえない状況に置かれていることを自ら語っています。朝日新聞が出版したところしても、右に偏向した内容でないことは容易に推測できますが、それですら、韓国では命の危険を覚悟での出版となったらしい。 わたしは未読ですので本書の内容にまでは触れませんが、西日本の記事によれば、本書は「慰安婦問題を帝国主義的な発想がもたらした『男性と国家による女性搾取』という視点でとらえ直し、和解のてがかりを探った労作」だという。「男性と国家」と抽象的な表現がポイントの一つのようです。男性中心主義の国家体制は日本のみならず、韓国においても強固なものとしてあったからです。当時、韓国では絶対的な権力をもつ父親が、自分の娘を慰安婦として売る例も珍しくはありませんでした。また慰安婦も性奴隷としてではなく、日本人兵士と恋仲になったり、共に戦争を戦ういわば同志的な紐帯で結ばれていた側面もあったという。しかしこういう事実を認めると、韓国としては、日本を非難し、さらなる賠償を求める根拠が消滅してしまいます。 そこで猛烈な朴裕河パッシングが始まったというわけですが、戦時中の事情を知る韓国の知日派からも「書かれていることは事実だが、いまの韓国社会では受け入れられない。国民感情を刺激しても、日韓関係の役には立たない」として、朴裕河氏には冷ややかな目が向けられているという。韓国では、都合が悪ければ事実を事実としては認めず、政治的な思惑だけで平然と事実を歪曲するという思考が常態化していることを物語っています。 また韓国の「国民感情」を形成しているのは、韓国の反日的歴史教育にありますが、本書が日本でも話題になり始めた今年の夏頃だったか、朴政権は、従軍慰安婦を巡る反日教育をさらに徹底させる方針を発表し、この方針に沿った国定教科書制度の法案まで準備中だとのこと。韓国では今後はさらに反日感情の強い国民が生まれてきますが、この国民感情には誰も逆らえないことになります。韓国版紅衛兵化した国民による言論統制体制のさらなる強化ですが、韓国政府としては対日外交カードをさらに強固なものにするために、従軍慰安婦問題を最上の武器にした国民総動員体制のさらなる強化を図ろうとしているのでしょう。韓国の教育システムは、北朝鮮や中国とウリ二つ。日本と韓国は同じ価値を共有する国ではないことは明らかです。 2 ユネスコの存在意義 事実を平然と歪曲するといえば、先ごろユネスコの世界文化遺産に登録された韓国の百済文化遺産だという五重の石塔も、実は百済産ではなく、中国唐によって建てられたものでした。この事実も西日本新聞の記事によって知ったのですが、西日本の記事はこの五重の塔を百済文化の目玉の一つとして紹介したものでした。記事によると、この五重の石塔の下には、百済を攻め落とした唐軍が、その戦勝記念にこの五重の塔を建てたことが刻まれているという。西日本の本記事以前にも、この石塔に唐が百済を破ったと刻字されていたことが、この五重の石塔が百済時代のものであることを証する唯一最強の証拠であるということは、すでに報道されていましたので、わたしもこの石塔には唐軍によって刻字がなされていることは知っていましたが、すでに建っている石塔に印刻されたのであれば、例えば「唐破百済」というような、数文字だろうと思っていました。しかしもっと長文が刻まれていたという。 現在なら電動工具をつかって刻字することもできますが、当時は全て手彫りです。唐軍の戦績を記した上で、この戦いを勝利に導いた唐の将軍蘇定方の名前まで刻まれているという。画数の多い漢字の長文を垂直に建っている石塔の下に印刻することは、かなり難しい。ほとんど不可能ではないか。ただ韓国にとっては幸いなことには、この唐軍による戦勝記念文は摩耗して判読が難しくなっているという。 韓国が事実に依拠して思考する国であれば、歴史の事実を事実として受け入れ、この石塔の刻印文を拓本にとり、世界の研究者に広く公開していたはずですが、拓本すらとっていないらしい。事実はどうでもよいという韓流思考が、ここでも大活躍です。その上、新たな捏造が加えられています。この五重の塔は百済が建てた石塔であるにもかかわらず、あたかも唐軍が建てたかのように記述されているのは、「国が奪われただけではなく、歴史まで書き換えられそうになった」ことを意味するものだと記者は記しています。おそらく韓国側解説をそのまま記しているのでしょうが、この記者は、すでに建っている石塔の下に、長文の漢文を刻むことが可能かどうかという素朴な疑問すら感じなかったらしい。 驚いたことには、韓国での百済遺産の解説案内人は鋸屋正子(オガヤマサコ)さんという日本人だという。鋸屋氏いわく「この石塔は百済人の自尊心そのもの」とまで語っています。唐軍によって建てられた百済滅亡の記念塔がなぜ百済人の自尊心そのものになるのでしょうか。百済人にとっては屈辱のシンボルではないのでしょうか。日本でも1990年代頃までは、この石塔は、唐軍によって建てられた戦勝記念塔であるとみなされていました。(天本孝志著『古代朝鮮動乱と筑紫国』葦書房刊) しかし韓国によるこの捏造歴史も、ユネスコのお墨付きを得たことで、正規の歴史とみなされることになるようです。ユネスコは、いったい何のために存在しているのでしょうか。 ユネスコといえば、中国政府による南京大虐殺資料が、ユネスコの記憶遺産に登録され、日本では、大きな反響を呼んでいます。日本政府は記憶遺産の政治利用だとして批判していますが、JBPress(2015/10/14)掲載の古森義久氏の「世界記憶遺産「南京大虐殺」登録は日本の失態〜ユネスコがどんな組織か知らなかったのか?」によると、中国政府は昨年秋頃から同資料を遺産登録することを公表していたという。しかし日本の外務省は全く何の対策も取らず、放置。のみならず、ユネスコへの分担金の支払い停止を示唆した安倍政権の抗議に対して、外務省は分担金の支払い停止は問題だとさえ言っています。日本の外務省には、国益を守ることが彼らに課せられた基本的使命だという意識が非常に希薄です 先月、ニューヨークで開かれた国連総会に安倍総理も出席し、演説もし、朴大統領と笑顔で挨拶を交わしたことが大々的に報道されましたが、この数日前にカリフォルニア州のサンフランシスコ市議会では、従軍慰安婦像の設置法案が全会一致で採決されました。韓国、中国移民による工作がここでも成功したわけですが、こうした動きに対しても、外務省はなんら対策をとらずに放置しています。外務省は国益を守るための、本当に困難な仕事には一切手を出さない。 この騒ぎに関連して、記憶遺産制度発足の旗振りを務めた前ユネスコ事務局長の松浦晃一郎氏の談話が西日本に新聞に掲載されていましたが、松浦氏によると、記憶遺産委員会は、審査委員は事務局長が独断で決め、審査は非公開で組織運営が非常に不透明だという。こんな組織が各国の記憶遺産を審査することが堂々とまかり通るとは、国際機関のいかがわしさを象徴しています。こんな組織に各国の税金が使われるとはあきれ果てて物がいえませんが、松浦氏はそれでもなお、分担金凍結には反対しています。日本の影響力が低下するからというのが反対の理由ですが、記憶遺産にまでなぜ税金が投入されねばならないのか。日本はこれまで国際機関にも巨額の資金を提供することで、その存在感をアピールしてきたわけですが戦後の日本は、カネでしか存在感をアピールすることができなかったらしい。韓国は国連の分担金すら滞納していても、国連は十二分に利用してきています。 アフリカでは韓国製の電化製品が深く浸透していることが日経BPでレポートされていました。おそらく韓国企業は、国連の援助機関にも深く、広く浸透している韓国人の人脈をフル活用しているはずです。日本はアフリカや中東の紛争地域にも長年に渡って巨額の資金援助をしてきましたが、それらの地域で日本製品が広く販売されたという事実は未だかつて一度もありません。中東地域では難民も含めて、スマホが広く浸透しており、スマホが中東の革命(実態は破滅的な混乱)を可能にし、難民にとっては命綱ともなっているといわれていますが、使われているのは、日本以外のスマホです。しかし食うや食わずの人々が、なぜスマホを持っているのか、また使用しつづけることができるのか、不思議といえば不思議です。おそらく日本などからの支援金によって手に入れ、使っているのでしょう。 難民といえば、シリアからの大量難民が問題になり、日本も難民を受け入れよという圧力がたかまっていますが、難民をどこが受け入れるかで論争する前に、なぜこれほど大量の難民が出たのかを省みるべきではないか。確かに独裁政権を倒して民主的な体制が生まれれば、喜ばしいことではあるでしょうが、この作戦はことごとく失敗しています。成功した例は皆無。多数の死傷者と大量の難民を生み出しただけです。しかもシリアの紛争を巡っては、アメリカは意図的にISの勢力を伸張させ、シリアとその周辺地域の混乱を拡大させてきました。そこに加えて、ソ連がIS掃討と称して、空爆を始めています。この空爆ではISのみならず、一般住民も犠牲になっているという。これではシリアや中東の混乱は拡大するばかり、さらなる大量の難民発生も必至です。 難民受け入れの分担をめぐってあれこれ議論するのではなく、難民を発生させている大国の無慈悲なエゴを批判し、即刻戦闘停止を要求すべきではないでしょうか。アサド大統領の独裁も非人道的かもしれませんが、他国が他国(シリア)の大統領を抹殺するために一方的に空爆をつづけ、町や住民を多数殺戮破壊し、自国から脱出せざるをえなくさせる欧米の方がはるかに理不尽ではないでしょうか。ここにロシアが加わりましたので、戦闘はさらに拡大しそうですが、この戦闘により生じた結果、難民も含めて全て戦闘に直接関与した国々が責任を取るべきです。日本は難民受け入れはもとより、支援金の拠出すらすべきではないでしょう。 紛争や難民が発生するとすぐさま世界各国に支援要請がなされ、日本はいつも巨額の支援金を拠出させられていますが、この支援金は特定勢力の利権になっているはずです。難民を発生させると大儲けができるといういわば難民ビズネス、人道支援ビジネスが生まれているのではないか。今回のシリア難民に関してはEUも各国が難民を受け入れるだけではなく、シリア難民の国連援助機関にも巨額の支援金を拠出していますが、国連の難民援助機関は今や巨大な難民ビジネスセンターと化しているのではないか。大儲けをしているのはどこでしょうか。国連人脈を使いこなしている国々は、この闇ビズネスのネットワークにも食い込んでいるはずです。日本はこんな汚い闇ビジネスで儲ける必要はありませんが、支援金も出すな!と言いたい。 しかし世界は正義だけでは動かない。南京大虐殺事件の世界登録にかけた中国の世界戦略は凄まじい。中国は歴史認識問題を巡っては、戦後のアメリカ占領軍による日本人の洗脳戦略をつぶさに研究し、その手法を使って世界攻略を展開したという。その間、日本の外務省は日本のアニメを世界に発信するためにコスプレ大会を世界で展開したのでした。日本のアニメは日本への興味関心を喚起する力は発揮したのは確かなようですが、日本の存立、存続にもかかわる、中国、韓国からの歴史認識攻勢に対しては、アニメでは全くの無力、彼らの攻勢を防ぐことは不可能でした。当然の結果ですが、事態の重大性を認識してこなかった外務省の責任は重大です。日本には外交官と呼でるような役人は一人もいないということです。詳細は以下をご覧ください。 日経ビジネス2015/10/21 福島香織 ユネスコは世界に平和をもたらすどころか、紛争のタネをばらまく結果になっている文化関連の遺産審査など中止して、本来の任務に戻るべきではないか。世界には未だ教育も受けられない子供たちが多数います。文化遺産や記憶遺産に巨額の資金を使わずに、教育に投資し、住民自らが自らの文化を守り育てる力を習得する機会をこそつくるべきではないか。 3 朝貢外交の今昔 西日本新聞に元新日鉄大分の技術者であった鈴木則夫氏が、日韓国交回復50周年を記念して、新日鉄が韓国の浦項(ポハン)総合製鉄所(後にボスコ製鉄所と改称)建設に尽力した経緯を書いておられました。1963年に大統領に就任した朴正ヒ大統領(現朴大統領の父親)は、経済再建を目指し、その柱として総合製鉄所の建設を計画したものの、欧米のどの国も援助してくれなかっただけではなく、弱小国支援が目的のはずの世界銀行すら融資してくれなかったという。窮地に陥った朴大統領は、日本の援助を仰ぐことを決断。1965年6月22日に日韓基本条約を締結し、日本の資金と技術支援を受けて、漢江の奇跡と呼ばれるような経済発展を実現しました。新日鉄の浦項製鉄所建設支援もそうした日本による資金、技術支援の一環として行われたものでした。 鈴木氏はまずこの点を抑えて、エッセーを書き始めていますが、以上のような日韓基本条約による日本の韓国への支援については、一部では知られていた事実です。しかしこの事実は、日本のマスコミでは広く報道されることはありませんでしたし、支援事業に直接携わった当事者が自ら協力体験を公表したのは、ほとんど例はないのではないか。その意味でも非常に貴重な文章です。 鈴木氏によるとこの製鉄所建設には新日鉄以外の製鉄所も加わり、日本の鉄鋼業界として協力してきた非常に巨大な国家プロジェクトであったそうですが、鈴木氏が派遣されたのは、すでに高炉2基が日本の支援で建設され、3基目の高炉建設時であったという。大分の鈴木氏が派遣されたのは、当時の新日鉄では大分が最新の設備を備えており、大分の最新技術を浦項にも移転することが目的であったという。当時新日鉄社内には、そこまで支援する必要はあるのかという反対意見もあったそうですが、日本人はいったん韓国支援にはまるととことん尽くすという結果になってしまいます。 鈴木氏もその一人。現ボスコは新日鉄の援助なしには生まれえなかったにもかかわらず、その新日鉄、現日鉄住金の技術を平然と盗んでいますが、鈴木氏はボスコのこの恩知らずな裏切りに対しては、批判するどころか、一言も触れてさえいません。それどころか、当時の朴大統領直々の激励を受けて感激したことを記すと同時に、悪化している日韓関係を憂い、退職した今も大分で日韓交流促進に尽力しているとのこと。世界中のどこの国も援助の手を差し伸べない中で、献身的な支援をつづけてきた日本に感謝するどころか、世界中で反日活動を展開するばかりか、支援を受けた日本企業からも技術を盗む。 韓国では日本の献身的な支援については一切国民には知らせていません。当然、教科書にも書かれていません。鈴木氏は、韓国の事実を隠蔽してなされる反日教育こそが日韓関係悪化の原因だとは考えてはいないらしい。ただボスコは、わたしが、韓国は大国をうまく利用するだけで平然と裏切る国であると書いた前号葦の葉通信8号公開後しばらくして、日鉄住金とは和解金を払って和解することを発表しました。鈴木氏の記事が掲載されたのは6月だったので、恩義を感じて和解金を支払ったのではなく、悪評が立つことを恐れたのか、あるいは裁判に勝訴する可能性のないことを悟った結果だと思われます。 しかし驚くべき事態が進行しています。西日本新聞で10月半ば頃から、鈴木氏への聞き書きシリーズ「鉄の絆」という連載が始まったのですが、この聞き書きでは鈴木氏は、浦項総合製鉄所は、日本の資金と技術によって作られたという最も重要な事実を完全に隠蔽し、あたかも韓国が自ら建設を進め、新日鉄は単に部分的な支援をしたにすぎないという印象を与えるような内容に変えています。まだ10回目ですが、おそらく西日本新聞との共犯合作で、最後まで事実隠蔽は貫徹されるはずです。わたしの予測がはずれることを願っていますが、鈴木氏と西日本新聞は、この製鉄所建設には日本の税金が投入されていることを忘れるな!といいたい。このシリーズは終了すると単行本として出版されることになっていますので、事実を隠蔽した本が目に付く形で半永久的に残ることになります。日本人と日本の新聞社が、韓国を利するために事実隠蔽に協力し、日本を窮地に追い込むこの異様さを、どう解釈したらいいのか。 日本から韓国への技術移転は他にも多数ありますが、現代の最も革新的な技術の一つである半導体技術もその一つです。日韓両政府の強い働きかけを受け、半導体技術の韓国移転に尽力したシャープも感謝されるどころか、液晶パネル技術まで盗まれた上に、その自社技術を使ってパネルを製造したシャープを韓国は特許侵害で訴えました。これも後に韓国側が和解金支払って決着しましたが、シャープは有機EL特許も韓国企業に譲渡しています。おそらくこれも無償譲渡だったと思われますが、この技術には日本の他のメーもほとんど手を出さず、有機ELは韓国企業の専売状態です。しかしその後も日本の大学では有機EL技術の研究は続けられてきましたので、その後の最新の有機EL技術も韓国企業に多大の貢献をしたはずですし、おそらく最新の有機EL技術も韓国企業の特許になっているはずです。リチウムイオン電池は、三洋電機の献身的な技術移転で韓国企業に渡りました。また、ゴーン社長はどう認識しているのかは不明ですが、電気自動車技術も日産から韓国企業、現代自動車だけではなく、LGなどの電子企業にも、移転されているはずです。 しかし韓国人は、受けた恩義には相応に応えるべきだという意識がとことん希薄な国民です。つい先日の報道によれば、朴大統領の訪米も虚しく、アメリカから韓国への戦闘機の技術移転要請が拒否されたという。なぜか西日本新聞には報道されていませんが、ネットでは速報されていますし、韓国紙も報道しています。日本もアメリカを見習うべきです。 古代の日本は中国皇帝に朝貢を続けてきましたが、ただひたすら一方的に貢ぐという外交は一度も行っていません。「後漢書」に登場する57年に金印を授けられた奴国王も、「魏書」に登場し、239年に銅鏡百枚を授けられた卑弥呼も、「宋書」に登場する倭の五王(朝貢年は425年〜478年)も必ず見返りを求め、相応のものを得ています。倭の五王の場合は国内の支配権のみならず、百済や新羅や任那などの、朝鮮半島南部の支配権の承認までを中国皇帝に求めましたので、最後の武王以外は要求のすべてが承認されたわけではありませんが、古代の日本の政権トップは、必ず朝貢の見返りを明確に求めています。小さな島国日本の一部地域を支配していただけの当時の倭国の王が、はるばる海を渡って使者を送り、全く臆することなく、当時の大国中国の皇帝と堂々と渡り合ったことには心底感心します。 「隋書」倭国伝に登場する多利思比孤(タリシヒコ)王は、607年に隋の煬帝に使いを送り、中国の先進的な仏法の教えを請うとともに、学僧数十人の留学をも願い出ますが、奏上した国書の、「日出づる処の天子」で始まる内容の余りの尊大さに、煬帝を怒らせてしまいました。しかし翌年煬帝は、倭国の様子を調査させるために倭国に使者を送りました。倭王はこの中国からの使者を栄誉の礼をもって迎え、手厚くもてなしています。当時の倭国には、栄誉礼でもって外国の賓客を迎えることのできる儀仗隊(or儀仗兵)や鼓笛隊のようなものが存在したことが「隋書」に書かれており、当時の倭国の統治機構はそこまで高度に整っていたのかと、心底驚かずにはおられません。この礼を尽くした歓待の結果、一度は煬帝を怒らせた倭王ですが、良好な印象を与えて中国の使者を見送ることができました ところで問題は、倭王多利思比孤(タリシヒコ)は誰かということですが、この問題をめぐって、少し気になることがありますので触れておきたい。倭が煬帝に使者を送った607年とは、聖徳太子が推古天皇から全権を委任されて摂政を務めていた推古朝ですので、聖徳太子か推古天皇か、いずれかだとも思われますが、他にも諸説あり、素人には即断はなかなか難しい。わたしが気になると言ったのは、聖徳太子を巡る昨今の動向です。聖徳太子は存在しなかったという極端な説まで出ているようですが、そういう極論は別にしても、聖徳太子の業績そのものまでも否定する説が、NHKラジオのスッピンという番組でおもしろおかしく放送されていたのには、驚愕してしまいました。出演者の加来耕三氏という方は初めて知ったお名前ですが、ネットで調べてみると、素人向けの歴史関連書籍を多数出しておられる方のようで、影響力はかなり大きい作家のようでしたので、なおさら驚愕を深くしました。 加来氏は、聖徳太子という名前は日本書紀にはなく、書記では厩戸皇子(書紀の記名はもっと長い。)と呼ばれていた、聖徳太子は死後に贈られた諡(オクリナ)であるという事実の指摘はあったものの、厩戸皇子を敬って、諡の称号である聖徳太子をなぜ使ってはいけないのかについては一言もなし。さらに驚いたのは、聖徳太子が制定したと書紀にも詳細に記されている冠位十二階の制度や十七条憲法も、太子が定めたものではないと、加来氏ははっきりと明言しました。しかし否定の根拠は具体的には何一つ示さずに、あんなもの日本人に作れるはずはない。聖徳太子は単なるお飾りにすぎず、当時権勢を誇っていた渡来系の蘇我氏が実権を握ってので、従来、聖徳太子の業績だとされてきたものは全て蘇我氏によるものだとまで軽く言い放っていました。加来氏は、物的証拠はないにもかかわらず、蘇我氏が渡来系であるとして、渡来系の蘇我氏の知識なしに作れるはずはないと、具体的な根拠なしに断言していました。のみならず、よく知られている衣冠束帯姿の聖徳太子像は偽物だ。あの絵は太子の死後100年ぐらい後に書かれたもので、あの当時の日本に、あんな衣装があるはずはないという、恐るべき杜撰な推測へ理屈で聖徳太子を全否定されていました。 しかしその一方で、「隋書」に登場する多利思比孤は聖徳太子だとして、国内では全く力のない太子ですが、外交では大国を相手に対等の関係を築こうとしたと解説していました。しかし誰が考えても、古今東西いずれにおいても、国内の政治基盤が脆弱な政治家が対外的に攻めの姿勢を発すことなどできるはずのないことは、子供にも分かる道理ではないですか。これほど杜撰な頭脳の持ち主が売れっ子作家だとしてもてはやされていることを知って以来、わたしは非常な衝撃を受けています。しかもNHKが加来氏を起用して、積極的に日本の歴史の根拠なき破壊に励んでいるとは言葉もありません。日本の自虐史観は近現代だけではなく、古代にまで及んでいます。しかもその影響が教科書にも及んでいるとのことを知り、衝撃を受けています。日本の政治家はこうした事実を知っているのでしょうか。 静岡県沼津市の卑弥呼と同時代の卑弥弓呼(ヒミココ)という東の王の墳墓ではないかといわれている高尾山古墳が、道路工事で破壊されそうになっていますが、反対運動の高まりで一旦は破壊工事は中止にはなりました。東にも卑弥呼のような王が存在したとは、このニュースで初めて知り、驚いていますが、被葬者が誰であれ、200年代の古墳を道路工事で平然と破壊しようという沼津市議会の余りのお粗末さ、アタマの空っぽさ加減には唖然としています。それどころか、この古墳がそれほど重要なものだとは思わないという静岡県副知事の発言までがネットに出ていました。静岡県は自国の歴史遺産には関心を示さず、朝鮮通信使の世界文化遺産登録には力をいれていますし、朴大統領の来静岡を画策さえしていました。自国の文化遺産よりも韓国の文化遺産に拝跪する日本人が急増しています。日本の歴史を無視し、貶め、韓国の歴史を称賛するという卑屈な風潮が、高尾山古墳破壊にまで及んでいるわけです。この古墳破壊事件と聖徳太子否定とは同じ根から出たものであることは言うまでもありません。 確かに、日本は中国の先進文明を朝鮮からも伝えられたのは事実です。中国の先進文明を習得した様々な分野の専門家や僧侶たちが朝鮮半島から送られてきたことは書記にもかかれていますし、聖徳太子も高句麗の僧に仏法を習ったりもしていますので、高句麗、百済、新羅からの人や文物の往来は、当時の日本文化に大きな影響を与えたのは事実でしょう。 しかし、聖徳太子が制定した十七条憲法に相当する憲法は朝鮮半島には、同時代においてはもとより、後年のいずれの時代においても存在していません。そもそも朝鮮半島のどの国、どの政権においても、十七条憲法の精神そのものが存在したという痕跡すら残されていません。 聖徳太子によって603年に制定された一七条憲法は、「和をもって貴しとなす」というキャッチフレーズで知られていますが、同憲法の神髄は「和」だけではありません。もっと深いところにあります。一七条憲法は統治の基本方針を定めたものですが、民を本とするという、いわば民本主義が根本思想として明確かつ具体的に定められています。古代ギリシャのアテネの民主主義とは異なりますが、当時の世界にあっては、一七条憲法の根本思想である民本主義は、他に例のない画期的なものであったはずです。一七条憲法には、人間の欲望を熟知した上で、公の仕事としていかにして民本主義を実現するかが具体的に記されており、今現在も、日本のみならず、世界中の国々の役人や政治家にとっては範となしうる、万古不変の価値をもった内容になっています。中国でも皇帝自らが、一七条憲法のような精神を統治の基本方針とすべく明文化した例は皆無のはずです。 また聖徳太子が著した仏教の注釈書である日本最古の書物群(611〜615年)「三経義疏」(サンキョウギショ 全8巻)のような本格的な仏教書は韓国には存在していません。太子は本書を中国の書物を手本に著しています。仏教や儒学や医学を学ぶための、当時の日本人の留学先も朝鮮ではなく、全て中国です。留学生は数年中国に滞在して学んでいます。江戸時代に十数年に一度来日し、各地に一,二日滞在するだけの朝鮮通信使が、日本の医学や儒学の発展に貢献したことなどありえぬことは多言は無用です。 日本人にとっては仏教や儒学を本格的に学ぶ留学先は隋や唐であり、朝鮮半島が留学先になったとの記録は見たことはありません。朝鮮半島には中国で学んだ僧や専門家は多数いたのでしょうが、自ら人材を育成する教育機関は作っていないはずです。新羅や百済には、日本よりもはるかに早く中国文明が流入していましたが、その先進文明を活用して強国を築こうという発想は、そもそも存在していなかったのではないか。 しかし中国文明の摂取に非常に熱心であった倭国は、中国の先進文明の価値を理解しており、この先進文明は強国を築くための強力な武器になりうることを認識していたものと思われます。朝鮮半島にはそこまでの認識をもった王はついに現れなかったものと思われます。中国文明と一体化しうる環境にあった統一国家李氏朝鮮王朝は、多種多様な中国文化の中にありながら、朱子学以外を暴力的に排除したことからも、朝鮮半島諸国の中国文明理解の浅薄さ、狭量さも十二分に理解できるはずです。古代の日本が、本格的な学びは中国本国に求めたのは当然の判断であったわけです。 事実、「隋書」倭国伝には、「新羅や百済も倭を大国とし、珍しい物が多い国として、ともに敬仰し、常に使者を往来させている。」(原文「新羅、百済皆以倭爲大國、多珍物、並敬仰之、恒通使往来。」邦訳、原文ともいき一郎著『中国正史の古代日本記録』葦書房刊、1320円+税)と書かれているように、当時の日本も新羅や百済からは珍しい物も沢山ある大国として敬い仰ぎ見られており、新羅や百済は使者すなわち朝貢使を送ってきたことが記されています。 新羅や百済が大国倭の保護を受けたり、倭の珍しい物を手に入れるためには、使者が手ぶらで来るはずはありません。倭国にはなく、倭国が喜ぶ最大の贈り物といえば、中国文化に関するものであったはずです。新羅や百済からの中国文明関連の伝来物は、倭国への貢ぎ物としてもたらされたものであったことが、この隋書の記述によっても証明されています。 つまり古代の日本は大国中国に朝貢する際も必ず見返りを求めていただけではなく、小国百済や新羅に対しても、軍事支援や経済支援をする際も必ずその見返りを求めていたということです。古代の日本には、ただで自国の富を他国に譲るというお人よしは、一人も存在しなかったということです。 翻って現代の日本をみると、そのあまりの落差に愕然とします。歴代政権は、中国と韓国に対しては一方的な朝貢外交しかしていません。日本は中国と韓国に対しては、彼らの不当な要求を封じるだけの十分すぎる資金や技術援助をつづけてきたにもかかわらず、彼らの不当な非難、不当な要求を不可能にするような明確な覚書のようなものすら交わすことなく、ひたすら援助をつづけ、中韓の歓心を買うだけの外交を展開しつづけてきました。それが現在の日本を窮地に陥れる結果になっていることを、日本の政治家はしかと肝に銘じるべきです。 清朝末期、中国人は奴隷としてアメリカに輸出され、黒人奴隷以下の残酷な扱いを受け、多数の中国人奴隷が殺されていますが、その事実を知らないはずはない中国政府は、この件では一度たりともアメリカを非難したことはありません。中国政府は、アメリカを非難しても一文の得にもならないことを知っているからです。韓国も同様です。 しかるに日本政府は何の見返りも求めずに、自ら旗を振って中韓、特に韓国に軽々しく支援しつづけ、日本企業もまるで同志でもあるかのように損得なしに支援しつづけてきました。その結果が、中国や韓国の執拗な反日攻勢を招いているのです。叩けばカネになる。それが中韓による反日攻勢の最大の理由です。日本から受けた数々の支援を意図的に隠し、国内外で日本を非難しつづけるとは、余りにも卑劣な手口ですが、中韓はこの点でも瓜二つです。しかし日本の経済人や政治家は経済交流、技術交流という美名には非常に弱い。九州では九州経済産業局の旗振りで、支援しても支援しても感謝するどころか、延々と日本を非難しつづける中国、韓国に特化した技術交流促進事業を、つい最近新たに発足させています。日本の役人は、見返りなしに、ただひたすら資金や技術を貢ぐという以外の外交手法を知らないらしい。 もちろん中韓の反日政策は、国内対策もあるでしょう。中韓とも国民の不幸の根源は日本にあるとの洗脳がなされ、政府批判をそらすことにも大いに利用されてきました。 韓国では社会保障が非常に貧弱で、高齢者の自殺が相次いでいるという。1、2か月前の中央日報は、高齢者の自殺を止められない韓国の社会保障の貧弱さを批判していました。韓国では年金をもらっている人は一部ですが、その額は3万円前後だという。生活保護は1万円以下ですし、外国籍や二重国籍の人には何十年韓国に住んでいても、そのわずかの生活保護ももらえません。日韓の物価水準はそれほど大きくはないはずですので、年金や生活保護以外に収入のない高齢者は、自殺する以外に道はありません。韓国では反日活動や派手に目につく施設などには惜しげもなく税金を投じますが、住民の生活を支える支援にはほとんど税金を投入しない。その上韓国では、人目にはつかない汚物処理施設の建設も放置され、日本の支援で建設された既存の施設では処理できない汚物は、今も海洋投棄されています。この汚物が韓国産の魚介類には栄養となり、美味しくさせているのかもしれませんが、衛生上は非常に問題です。 韓国ではその上さらに、原発周辺住民に甲状腺ガンが多発していることも判明しています。珍しく朝日新聞2015/6/6付け夕刊が韓国の原発被害を報道していました。韓国の原発も全て海に面していますが、黄海に面した霊光の6基以外の17基は、全て日本海に面しています。韓国の23基全ての原発周辺住民から甲状腺ガンだと確定診断された患者が出ていますが、その患者545人が、昨年末から今年の4月にかけて提訴したという。二人の患者が提訴し、勝訴したのがきっかけで提訴の動きが加速したという。 釜山にある原発からは最多の242人。最終的に原告数は家族を含めると2500人を超えているという。驚くべき数字です。二人の先行例以外では判決はまだ出ていないとはいえ、これほど大数の被害者を出した原発からは、放射性物質が海に流出している可能性は非常に大きい。全ての原発周辺で甲状腺ガン患者が多発しているということは、韓国の全原発では管理が非常に杜撰であることを証明しています。 韓国は福島原発事故後、今も日本の水産物の輸入を禁止していま
すが、韓国産の水産物は日本に輸入されています。有明海で全く獲れなくなったタイラギ(貝)に代わり、韓国の黄海産のタイラギが高級品として日本に輸入されていますし、京都の料亭などで使われる高級魚介類も、韓国から輸入されたものが美味しいとの評判になっているとのことがNHKラジオで放送されていましたが、日本の検査機関は、韓国産魚介類の大腸菌や放射能汚染の検査を厳密にしているのでしょうか。日本の場合は、マスコミが韓国に関するダメージ報道はほとんどしませんので、政府が日本国民の安心安全を守る対策を積極的に講じる必要があります なお、消費税の課税方式が公明党の主張どおりに軽減税率に決まりましたが、この方式は、富裕層により恩恵が及ぶだけではなく、手間がかかり、複雑。かつ利権のタネになるだけの方式です。対象品目を選ぶための審査委員会や国会審議も重ねざるをえなくなり、無用な税金や時間を費やすことになります。なぜ公明党はこの複雑な方式にこだわるのか。 |
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